Arm Compiler 6.12のリリースノート

目次

  1. 紹介
    1. Arm Compiler 6 の構成
    2. Arm Compiler 6.12 でサポートされたこと
  2. インストール方法
    1. Arm Development Studio 2018.0 以降への統合
    2. Keil MDK 5.22 への統合
    3. スタンドアロン製品として使用
    4. Linuxへのインストール
    5. Windowsへのインストール
  3. アンインストール
  4. ドキュメンテーション
  5. フィードバックとサポート
  6. リリース履歴と変更

1. 紹介

これは、リリース時に提供されたリリースノートの最初のセットです。
リリースノートの 最新版 については、 https://developer.arm.com をご参照ください。


Arm Compiler 6.12では次の機能が追加されました:

Arm Compiler 6.12は、以下のように使用されることを意図しています:

これら製品から少なくとも1つの適切なライセンスが利用可能である必要があります。
ライセンスの購入については info-arm@dts-insight.co.jp へご連絡ください。

フローティングライセンスをご使用の場合は、 armlmd および lmgrd をversion 11.14.1.0以降にアップデートする必要があります。ARMでは、常に https://developer.arm.com/products/software-development-tools/license-management/downloads から入手できる最新バージョンのライセンスサーバーソフトウェアを使用することをお勧めします。


EULA
Arm Compilerはコンパイラ独自のEULAをなくしました。Arm Compiler 6.12リリースでは、Arm Development Studioと他のArm製品で使用されている統一されたEULAを採用しています。

LLVM の再ライセンシング
Arm Compiler 6.12には、ユーザーコードにリンク可能なC++ライブラリ(libc ++、libc ++abi、libunwind) を含むLLVMプロジェクトのコンポーネントが含まれています。ライブラリに含まれるコードのライセンス条項は、LLVMの再ライセンスの一環として、Apache 2.0 license with LLVM exceptionsに変更されました。新しいライセンス( https://llvm.org/LICENSE.txt )の条件の下であなたの義務をチェックするべきです。 LLVMの再ライセンスの詳細については、 http://www.llvm.org/foundation/relicensing/ を参照してください。

1.1 Arm Compiler 6 の構成

Arm Compiler 6は、Arm Compiler 5の後継であり、以下にリストされたコンポーネントを含みます。以前のプロジェクトからプロジェクトを移行するための情報は、製品ドキュメンテーション内の Migration and Compatibility Guide をご覧ください。

アセンブラに関する注意事項:


1.2 Arm Compiler 6.12 でサポートされたこと

次の表は、最も一般的なツールキットのサポートレベルを示しています:
アーキテクチャおよびプロセッサ サポートレベル ライセンス
Keil MDK Arm Development Studio
Lite Essential Plus Professional Bronze Silver Gold
8.5-AまでのArmv8-A Neoverse N1/E1 サポート済 - - - - - - (*)
Cortex-A76AE/76/65AE サポート済 - - - - - - (*)
Cortex-A75/73/72/57/55/53/35/32 サポート済 - - - - - - Yes
Armv7-A Cortex-A17/15/12/9/8/7/5 サポート済 - - - Yes - Yes Yes
Armv8-R Cortex-R52 サポート済 - - - - - - Yes
Armv7-R Cortex-R8/7/5 サポート済 - - - - - Yes Yes
Cortex-R4F/4 サポート済 - - Yes Yes - Yes Yes
Armv8-M Cortex-M35P/33/23 サポート済 - 非セキュアのみ Yes Yes Yes Yes Yes
Armv7-M SC300 サポート済 - - Yes Yes Yes Yes Yes
Cortex-M7/4/3 サポート済 32 Kbyte コード制限 Yes Yes Yes Yes Yes Yes
Armv6-M SC000 サポート済 - - Yes Yes Yes Yes Yes
Cortex-M1/0/0+ サポート済 32 Kbyte コード制限 Yes Yes Yes Yes Yes Yes
Armv6-M 以前のアーキテクチャ 非サポート - - - - - - -
Arm以外のアーキテクチャ 非サポート - - - - - - -

* 物理デバイスを含むプロセッサのリリース後。より詳細についてはサプライヤに確認してください。


サポートレベル 説明
サポート済 製品品質を保ち、一番高位のサポート優先度
ベータ 実装は完了済みだが、テストは部分的。お客様の試用とフィードバックを歓迎
アルファ 実装は未完了でテストは部分的。お客様の試用とフィードバックを歓迎
コミュニティ オープンソーステクノロジで利用可能な追加機能がARM Compiler 6に組込み済み。Arm社はこれら機能の品質レベルや機能レベルへの言及はしない。お客様の試用とフィードバックを歓迎
非サポート 機能がツールチェインに含まれていないか非推奨になっており、テストは未実施 当該機能を使用する場合は完全な自己責任。

サポートされている機能および機能のサポートレベルの詳細については、製品のマニュアルを参照してください。

2. インストール方法

Arm Compiler 6.12が、ツールキット(例:Arm Development Studio)の一部として含まれている場合、ツールキットのインストーラがインストレーションプロセスを処理します。ツールキットのインストレーション方法を参照してください。
その他のケースの場合、Arm Compiler 6.11 をどのように使用するかに依存して適切なインストレーションの場所を選択する必要があります:

2.1. Arm Development Studio 2018.0 以降への統合

Arm Compiler 6.12 は、Arm Development Studioのデフォルトのインストレーションディレクトリを含む、その他任意の場所にインストールすることができます。

https://developer.arm.com/docs/101470/latest/configure-arm-development-studio/register-a-compiler-toolchain
で示す方法に従って、ツールチェーンをArm Development Studio 2018.0以降に統合することができます。

2.2. Keil MDK 5.22 以降への統合

Arm Compiler 6.12はKeil MDKインストレーションの ARM サブディレクトリ以下にインストールする必要があります。たとえば、Keil MDKインストレーションがC:\Keil_v5\の場合、C:\Keil_v5\ARM\ARMCompiler6.12へインストールすることをおすすめします。

Arm Compiler 6.12 32-bit Windows バージョンのみが、Keil シングルユーザライセンスまたはKeil フローティングユーザライセンスと一緒に使用できます。

インストール後、
http://www.keil.com/support/man/docs/uv4/uv4_armcompilers.htm
のチュートリアルで示す方法に従って、MDKのプロジェクトへツールチェーンの統合が可能です。

2.3. スタンドアロン製品として使用

Arm Compiler 6.12をArm Development StudioあるいはKeil MDKのパッケージ外からでも独立してインストールすることができます。

ライセンスを認識させるには以下の作業が必要です:

2.4. Linuxへのインストール

Arm Compiler 6.12は、以下のサポートされるプラットフォームでテストされています:
Arm Compiler 6.12 は、古いプラットフォームでは動作しません。

Arm Compiler 6.12 をインストールするには、 install_x86_64.sh を実行( source ではありません) し、画面の指示に従ってください。インストーラは、Arm Compiler 6.12 をお客様が指定したディレクトリに解凍します。
armclang バイナリは、お客様の指定したディレクトリ内にArm Compiler 6.12 の一部としてインストールされたlibstdc++のコピーへ動的にリンクされています。


2.5. Windowsへのインストール

Arm Compiler 6.12 は、以下のサポートされるプラットフォームでテストされています:
Arm Compiler 6.12 は、古いプラットフォームでは動作しません。

Arm Compiler 6.12は、2019年02月現在、Windows 10の最新の機能アップデートでテストされています。以降のアップデートでも問題なく動作することが期待されます。
Windows 64-bitホストプラットフォーム上でArm Compiler 6.12をインストールするために、win-x86_64\setup.exeを実行し、画面の指示に従ってください。
Windows 32-bitホストプラットフォーム上でArm Compiler 6.12をインストールするために、 win-x86_32\setup.exeを実行し、画面の指示に従ってください。
以前のバージョンのArm Compiler 6 がすでにインストールされており、アップグレードしたい場合は、以前のバージョンを一旦アンインストールしてから新しいバージョンのArm Compiler 6 をインストールいただくことを推奨します。
Arm Compiler 6はMicrosoft Visual Studio 2015で構築されており、WindowsのUniversal C Runtimeをインストールする必要があります。詳細な情報は、
https://support.microsoft.com/en-gb/help/2999226/update-for-universal-c-runtime-in-windows
をご確認ください。

3. アンインストール

Linuxでは、Arm Compiler 6.12インストールディレクトリを削除してください。

Windowsでは、コントロールパネルのプログラムの追加と削除からArm Compiler 6.12を選択し、アンインストールボタンを押下してください。

4. ドキュメンテーション

Arm Compiler 6.12 の以下ドキュメントが利用可能です。
より詳細な情報は、
developer.arm.com 内の
Arm Compiler 6 documentation
をご確認ください。

2018年1月, Arm社は、脆弱性 Variant 1: bounds check bypass (CVE-2017-5753) に関する情報を公開しました。
https://developer.arm.com/support/security-update/compiler-support-for-mitigations
を参照し、 このArm Compilerリリースの Migration path の推奨事項を使用して、この脆弱性を軽減してください。この軽減のAPIは変更される可能性があることに注意してください。

5. フィードバックとサポート

お客様からのフィードバックは我々にとって重要です。
製品のあらゆる局面において、欠陥報告と改善に関する提案を歓迎します。フィードバックあるいはサポートについて、お客様の製品の購入元あるいは、
https://support.developer.arm.com
へご連絡ください。
必要に応じて、ツールからの --vsn の出力、問題を再現するのに必要なソースコードおよびその他のファイルとコマンドラインを提供してください。

当社へのお問い合わせは、 こちら

6. リリース履歴と変更

以下に、Arm Compiler 6.12 シリーズのリリース日付を示します:

以下に、新しい機能と修正された不具合を含むそれぞれのリリースで変更された概要を示します。
特に指定がない限り、一つ前のリリースからの変更点を示します。
それぞれの項目別に分類され、ユニークな識別子SDCOMP-<NNNNN>を伴います。
もしARMへこのリリースノート内の特定の問題について連絡が必要な場合、適切な識別子を通知してください

Arm Compiler 6.12での変更点

以下に直前のリリースであるArm Compiler 6.11からの変更点を示します。

Arm Compiler 6.12での一般的な変更


Arm Compiler 6.12での拡張

コンパイラと統合されたアセンブラ(armclang)

ライブラリおよびシステムヘッダ

Arm Compiler 6.12で修正された不具合

コンパイラと統合されたアセンブラ(armclang)

Linker (armlink)

ライブラリおよびシステムヘッダ


Arm Compiler 6.12の既知の不具合

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