Arm Development Studio 2021.0 リリースノート

紹介

このリリースノートは以下を含みます:

  • パッケージに含まれるツールのハイライト
  • version 2021.0の更新情報
  • Development StudioのGetting Started
  • フィードバックおよびサポート
  • このリリースでの既知の制限事項

Development Studioに含まれるもの

Arm Development Studio IDE

Arm Development Studioはお客様のビルド、コーディング、デバッグを助け、Armベースのプロジェクトを高速に最適化します。高効率のマイクロコントローラアプリケーションを作成するためにデバイスの立ち上げからアプリケーションデバッグまで、Development Studioによってお客様はより優れた製品を競合他社に先駆けて市場に投入いただけます。

Arm Compiler

Arm Compiler 5およびArm Compiler 6ツールチェインによってArmプロセッサの全レンジに対する高度に最適化された組み込みアプリケーションをビルドできます。Arm Compiler 5はArmv4からArmv7までのすべてのArmアーキテクチャをサポートしています。Arm Compiler 6はArmv6-M、Armv7およびArmv8アーキテクチャをサポートしています。

Arm Debugger

Arm DebuggerはArmプロセッサベースのターゲットおよびFixed Virtual Platforms (FVP)上でのソフトウェア開発をサポートするグラフィカルデバッガです。Arm DebuggerはArm ULINKおよびDSTREAMデバッグプローブファミリを使用したplatform configurationユーティリティによるSoC起動サポートを含みます。

Arm Fixed Virtual Platforms

Fixed Virtual Platforms (FVPs)はすべてのレベルのソフトウェアスタックについて開発とデバッグに対する柔軟性と使い勝手において理想的なコンビネーションを提供します。Cortex-A、Cortex-RおよびCortex-M向けDevelopment StudioではArm Fast ModelsをベースとしたFVPのライブラリが付属しています。加えて、Development StudioではPlatform Configuration Editor (PCE)経由でArm Fast Modelsパッケージを使って作成したカスタムFVPもサポートしています。

Arm Streamline

Arm StreamlineはLinux、Androidおよびベアメタル組み込みシステムのシステム全般にわたるパフォーマンス解析を行えるツールです。Streamlineの可視化ツールによってArm CPUで実行されているソフトウェアのパフォーマンス上のボトルネック、あるいはArm Mali GPUやその他Arm IPで実行されているデータプレーンワークロードを簡単に識別できます。これに加えてアプリケーション中の主要な関数やコールパスを識別するホットスポットソフトウェアプロファイラがあり、システムプラットフォーム全体のパフォーマンスチューニングを可能にします。

Arm Graphics Analyzer

Arm Graphics Analyzerはアプリケーションから呼び出されるOpenGL ES、VulkanおよびOpenCLのAPIをキャプチャして視覚化できます。これにはアプリケーション資産のキャプチャやアプリケーションフレームバッファのデバッグ可視化が含まれます。これらの機能を利用してレンダリングの問題の原因となっているAPI呼び出しを特定し、非効率なレンダリングやパフォーマンスの問題を簡単に特定できます。Arm Graphics Analyzerは以前はMali Graphics Debuggerと呼ばれていました。

version 2021.0の更新情報

Arm Compiler

  • Arm Compiler 6は最新の機能追加、バグ修正およびパフォーマンス改善が行われた ver 6.16 にアップデートされました。コンパイラのリリースノートは Arm Compiler 6 Downloads のページからご覧いただけます。
注意:
Arm Compiler 5.06 update7はArm Compiler 5.06の予定された最終メンテナンスアップデートです。本リリースをもってArm Compiler 5 はレガシー製品となり、Mainstream Support の最終フェーズとなりました。
Arm Compiler 5 は、それ自身がサポートするArmターゲット用の実証済み且つ成熟したツールチェーンです。
本コンパイラはまだ以下の用途にご使用いただけます:
  • 既存のプロジェクト
  • 旧Armv4、Armv5、またはArmv6 ターゲットの新しいプロジェクト
他のすべての新規プロジェクトについて、Armは非機能安全プロジェクトではArm Compiler 6(またはそれ以降)の最新リリースへのアップグレード、または機能安全プロジェクトでは機能安全Arm Compilerとしての最新のArm Compilerへのアップグレードを強く推奨します。
次のArm DSリリースからArm Compiler 5はインストレーションパッケージに含まれなくなる予定です。しかしながらArm Compiler 5は以下のページから個別にダウンロード可能です。
https://developer.arm.com/tools-and-software/embedded/arm-compiler/downloads/legacy-compilers

Arm Debugger

本 Arm Development Studioのリリースでは以下の新しい機能追加と改善が行われています:

  • 様々なバグ修正

サポートデバイスの完全なリストは Supported Device のページを参照してください。

Arm Fixed Virtual Platforms

  • 最新の機能追加、バグ修正およびパフォーマンス改善が行われた version 11.14 にアップデートされました。
  • 完全なリリースノートは Fast Models Release History のページを参照してください。

Arm Streamline

本Development Studioのリリースではversion 7.4から7.6にアップデートされたものが含まれます。以下の新しい機能追加と改善が行われました。:

  • Cortex-X1 CPU のサポート
  • Mali-G68 および Mali-G78 GPU のサポート
  • APKから直接メモリマップされたライブラリのAndroidシンボルレポートの処理を改善
  • 複数のビットネスバージョンを持つライブラリのAndroidシンボルレポートの処理を改善
  • Streamlineアノテーション経由での固定小数点ソフトウェアカウンタのサポート
  • マルチプロセス/スレッドSPEキャプチャのプロセス/スレッド属性の問題を修正
  • Android connection viewの使いやすさのマイナーな改善
  • 'Android performance triage with Streamline' の新しいチュートリアル

Arm Graphics Analyzer

本Development Studioのリリースではversion 5.6から5.8にアップデートされたものが含まれます。以下の新しい機能追加と改善が行われました。:

  • 64ビットデバイス上で動作する32ビットアプリケーションのAndroidトレースのサポート
  • MUSL standard libraries を使用するLinuxターゲットのサポート
  • IPv6 およびカスタムポートを使用するLinuxターゲットのサポート

Supported Host Platforms

サポートされるホストプラットフォームはオンラインで確認いただけます。Getting Started Guideの Hardware and host platform requirements をご参照ください。

重要な注意事項: RedHat Enterprise Linux 6のサポートは非推奨となり、Microsoft Windows 7 operating systemのサポートは将来のリリースで打ち切られる予定です。

Getting Started

Development Studioの詳細およびインストールの手順についてはオンラインの Getting Startedのページ をご参照ください。

Getting Started guideはDevelopment Studioのインストレーションフォルダにも含まれており、Arm Development Studio IDEからアクセスできます。

DS-5から移行を行う際には、 DS-5 migration guide が迅速な移行のお役に立ちます。

フィードバックおよびサポート

Development Studio Learn のページでチュートリアル、マニュアルおよびビデオをご覧いただけます。

技術的なご質問は弊社DTSインサイト Armサポート までお寄せいただくか、Arm社Arm Developerの Support サイトもご利用いただけます。

また、 Arm Community のWebサイトで、Development Studioに関する質問やサポートケースを投稿することもできます。

注目すべき問題と制限事項

  • ローカルサブネット上のUDPブロードキャストによるArm Graphics Analyzer Linuxターゲットデバイスの検出は、Ubuntu 18.04ホストマシンでは信頼できません。 デバイスが検出されない場合は、ターゲットデバイスのIPアドレスとポート番号を指定して直接接続する必要があります。
  • RealView ICE ファームウェアは、バージョン7.0.0 build 6 をもって凍結されます。バグ修正や、新しいArm IPをサポートするための更新は行われなくなります。Armは、将来のバージョンのArm DS がRVI build 7.0.0 build 6 と互換性を保つことを保証しません。
  • Arm DS IDE [DSCORE-10436]-v7-A Fast ModelsおよびIRISモデルインターフェイスを使用している場合、MMUビューは機能しません。回避策としては、新しいモデル接続ウィザードを使用して新しいモデルコンフィギュレーションを追加し、モデルインターフェイスとしてCADIを選択することです。
  • Arm DS IDE [DSCORE-8640]-以前のバージョンのArm DSで作成されたワークスペースを開くと、IDEはワークスペースをアップグレードするように求め、アップグレードを実行するのではなく別のワークスペースに変更するオプションが表示されます。

    ただし、ワークスペースの変更オプションでは、別のワークスペースを選択できるようにするのではなく、同じダイアログが再度誤って表示されます。 これはEclipse IDEの既知の問題です( https://bugs.eclipse.org/bugs/show_bug.cgi?id=551260 を参照)。

    ワークスペースを変更するには、コマンドラインからArm DS IDEを起動し、ワークスペースのディレクトリパスをパラメーターとして渡します。 例:「armds_ide -data /path/to/workspace」。

    また、ワークスペースをアップグレードすると、アップグレードされたワークスペース設定が以前のバージョンで機能しなくなる可能性があることにも注意してください。 ワークスペース内のプロジェクトは、ワークスペースをアップグレードしても影響を受けません。

  • Arm DS IDE [DSCORE-8365]-Ubuntu 16.04では、IDEのUIエクスペリエンスが低下しています。 これは、テーブルのセルエディターに影響するバグGTK 3.18が原因です。 これはEclipseの既知の問題です( https://bugs.eclipse.org/bugs/show_bug.cgi?id=533221 を参照)。
  • 影響を受ける機能:

    • プラットフォームコンフィギュレーションエディター:PCEのコンフィギュレーションオプションの値を直接変更できなくなりました。 代わりに、SDF/MDFファイルの値を手動で編集する必要があります。
    • [信号の管理]ダイアログボックス:[信号の管理]ダイアログボックスで信号処理を構成できなくなりました。 代わりに、 handle コマンドを使用してください。

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