概要
特定の旧バージョンのArm Compilerをダウンロードしたいのですが、
Product Download Hub
で見つかりません。
どこからダウンロードすればよいですか?
回答
Armはダウンロード用に旧(legacy)リリースのサブセットのみをメンテナンスしています。Product Download Hubから入手できるリリースの詳細については、
Arm Compiler downloads index
を参照してください。
※Arm Compiler downloads indexページに記載されている内容について翻訳したものもFAQとしてご用意しています。
以下を参考にしてください。
Arm Compiler downloads index ページについて ( VER-J-03 )
以下を除くすべてのリリースは、"legacy" リリースとして分類されます:
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Arm Compiler for Embedded の最新リリース
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Arm Compiler for Embedded FuSa 6.16LTS のすべてのリリース
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Arm Compiler for Functional Safety 6.6 のすべてのリリース
この記事では、Arm Compilerのメンテナンスポリシーの概要、legacy リリースとは何か、プロジェクトでlegacy リリースをダウンロードして使用する場合に考慮すべき事項について説明します。
Arm Compiler メンテナンスの概要
Arm Compiler for Embedded リリース
Arm Compiler for Embedded(以前のArm Compiler 6)に対しては、今後のリリースにおいて障害の修正と機能強化が検討されます。
Arm Compiler for Embedded の新しいリリースはそれぞれ、以前のリリースの置き換えとなり、それ以前のリリースはlegacy リリースとなります。Arm Compiler for Embedded のすべての製品機能は、リリース間の安定性が期待されます。これらの機能に対して重大な機能変更を加える必要がある場合、Arm は事前に通知を行う予定です。この"安定性"とは、Arm Compiler for Embedded の連続するリリースにおいて一般的に下位互換性があること、新しいリリースへの移行は主に低リスクで手間の少ないプロセスになることを意味します。従いまして、Arm は可能な限り最新の利用可能なリリースを常に使用することをお勧めします。
以下が、Arm Compiler for Embedded の現在アクティブなメンテナンスリリースとなっているシリーズです:
その他のArm Compiler リリース
次のlegacy ツールチェインは積極的にメンテナンスされておらず、これらのリリースシリーズに対するアップデートはありません:
legacy リリースシリーズ
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最終リリース
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Arm Compiler 5.06 for Functional Safety |
Arm Compiler 5.06 update 7 for Certification (build 960) |
Arm Compiler 5.04 for Functional Safety |
Arm Compiler 5.04 update 5 Extended Maintenance (build 231) |
Arm Compiler 5 |
Arm Compiler 5.06 update 7 (build 960) |
Arm Compiler 4.1 |
Arm Compiler 4.1 update 6 (build 894) |
RealView Compilation Tools (RVCT) |
RVCT 4.0 patch 10 (build 925) |
新規プロジェクトに対するガイドライン
新しいプロジェクトの場合、Arm は以下のいずれかを使用することを強く推奨します:
古いプロジェクトに対するガイドライン
Arm Compiler 5 とArm Compiler for Embedded(以前の Arm Compiler 6) の間において、基盤となるテクノロジが独自のコンパイラarmcc からオープンソースLLVM/Clang をベースとしたものに大きく変更されました。それによってArm Compiler for Embedded では以下のメリットを享受できます:
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GNU ツールチェイン(GCC) に対する言語サポート、キーワード、コマンドラインオプションおよびアセンブラ構文における、より緊密な連携
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はるかに大規模な開発者コミュニティから得られるパフォーマンスの改善、最適化、および不具合の修正
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サニタイザなどの強化されたセキュリティ機能の可用性
従いまして、Arm は可能な限りArm Compiler for Embedded への移行を検討することを強く推奨します。
注意:
基盤となるコンパイラテクノロジ、アセンブリ言語の構文、および C++ ライブラリを変更すると、移行時にプロジェクトのソースコードの変更が必要になる場合があります。 以下の関連する移行ドキュメントを参照してください。
特定の移行に関する推奨事項については、次の表を参照してください:
Product Download Hub から入手できないlegacy Arm Compiler リリースを使用しなければならない明確かつ避けられない要件がプロジェクトにある場合は、次の手順に従ってArm Developer サイトで
Support case
を作成してください:
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"I have a technical question about my product"を選択します
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"Issue Details" に次の情報を含めてください:
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どのArm Compiler リリースが必要か
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どのターゲット(コア)向けにビルドを行っているか
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新しいリリースへの移行を検討したかどうか
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Arm ツール製品のシリアル番号