適用範囲:Compiler、Eclipse、インストーラ、PB926EJ-S、ライセンスマネージメント、RealView Development Suite (RVDS) 3.1、RealView ICE (RVI)、Versatile
Windows VistaはRVDSv3.1およびRVDS3.1 Professionalの公式サポートプラットフォームではありません。
しかしながら、コンパイラツールパッチ
RVCT3.1 build 700
では、公式サポートしております。
(ライセンスサーバとしてはサポートしておりませんので、ご注意ください。)
公式にサポートされているプラットフォームは以下の通りです:
Windows 2000 sp4
Windows XP Professional sp2
Red Hat Linux Enterprise WS v4
Windows Vista上でRVDSv3.1はARMによってテストされ、いくつかの問題が確認されています。そのため、厳密にはWindows Vistaはまだ未サポートのプラットフォームとされています。しかしながら、いくつかの問題については、簡単な回避策があり、一部のプロジェクトにおいては使用可能であることがあります。例:簡単なコンパイル/デバッグ作業
確認されている問題:
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実行プログラムが非認証である
RVDSv3.1およびRVIv3.1の実行プログラムはVistaのUser Account Control(UAC)を証明書によるデジタル署名で回避するようにできておりません。Vistaによって示された場合にその都度各実行プログラムを認証してください。以下のプログラムがUACの警告を受ける可能性があります:
Installation wizard
Uninstallation Wizard
RealView ICE updater
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インストーラがエアロデスクトップを無効にしてしまう
RVDSv3.1のインストール中、次のメッセージとともにインストーラはエアロデスクトップを無効にします。"The color scheme has been changed to Windows Vista Basic"
これはインストーラの機能には影響がなく、RVDSのインストールの終わりにVistaデスクトップの見た目は元にもどります。
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License Wizardがライセンスファイルのパスを壊してしまう
RVDSv3.1 License Wizardは直接"List of ARM license sources for this machine"に入力されたテキスト文字列を許可しません。このフィールドに直接入力されたパスは壊されてしまい、ライセンスのチェックアウトに失敗します。ライセンスファイルをLicense Wizardに追加するには、"..."ボタンをクリックし、ライセンスファイルをブラウズしてください。サーバの参照を
port@server.domain.tld
の方式で行いたい場合、License Wizardにライセンスファイルを追加するときに"Add Reference"を選択してください。
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Eclipseの起動に失敗する
RVDSv3.1によってサポートされるEclpseはVistaを直接はサポートしておらず、ユーザインターフェイスに必要なDLLをロケートすることができません。次のDLLをコピーすることでこの問題を回避することができます:
swt-win32-3235.dllを%ARMROOT%IDEsEclipseDistribution1.132win_32-pentiumeclipseフォルダにコピー
重要な注意:このDLLはEclipse Public Licenseの元にライセンスされています:
www.eclipse.org/legal/epl-v10.html
Vistaのソフトウェアインストレーションフォルダの保護を行うよう、このファイルをEclipseフォルダにコピーするためには管理者として認証を行う必要があります。
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外部ネットワーク接続がWindows Firewallでブロックされる
RVDSアプリケーションからの外部ネットワーク接続、例えばライセンスサーバへのコンタクトやRealView ICEとの通信などはデフォルトではWindows Firewallによってブロックされます。アプリケーションがブロックされた場合、Vistaはアプリケーションのブロック解除を促します。アプリケーションのブロック解除後はリスタートが必要な場合があります。RVDSの各アプリケーションをこの方法でブロック解除する必要があります。
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ライセンスサーバがサポートされない
Window VistaはRVDSv3.1のライセンスサーバをサポートしていません。
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RVCT事前コンパイルヘッダファイルオプション(--pch)が正しく動作しない
.pchファイルのビルド後、この既存のファイルを使用する代わりにその後のどのようなビルドにおいてもファイルが再生成されてしまいます。同様に、事前コンパイルヘッダを使用しようとすると、メモリ使用の重複に関するエラーが表示され失敗します。
この問題は、
RVCT3.1 build 700
で対応済みです。
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SuiteSwitcherはサポートされません
Windows VistaはSuiteSwitcherの使用をサポートしていません。SuiteSwitcherはWindowsレジストリをアップデートすることによりツール環境をアップデートします。しかしながら、SuiteSwitcherはWindows Vistaによる高度な特権を必要とするアプリケーションとして認証されません。新しいツールチェインの切り替えは、"Registry key S access denied"エラーを引き起こし、環境のアップデートに失敗します。この問題の回避策はいまのところありません。
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次回ログイン時、実行プログラムをロケートすることができない
Windows Vistaの全てのエディションにおいて、次回ログイン時にPATH環境変数が1024文字にされてしまう問題があります。この結果、もし前回1024文字を超えるPATH環境変数が設定されていればRVDS実行プログラムのロケートについてこの問題に当たる可能性があります。この問題は
Microsoft Knowledge Base article 935765
に記載されており、修正プログラムがMicrosoft Customer Supportから入手できます。
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Versatileボードに対してUSB直接接続が使用できない
RVDとVersatile/PB926ボードのUSB直接接続はVista上ではサポートされていません。
RVI MEドライバーインストール後も接続は失敗します。RVD Connection Controlウィンドウは一般のエラーを表示し、RVDは"Remote target failed to be initialized"のメッセージをコンソールに表示します。