2019/01/28
フラッシュマイコンへの書き込み時間を大幅に短縮
新製品フラッシュオンボードプログラマ 『NETIMPRESS avant』の販売を開始します
株式会社DTSインサイト(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長 浅見 伊佐夫)は、車載ECU製造ラインで幅広く使われているフラッシュオンボードプログラマNETIMPRESSシリーズの最新モデル 『NETIMPRESS avant』を、2019年1月29日(火)より販売開始します。
ECU制御用のソフトウェアコードは年々増加しており、それに伴いフラッシュメモリ内蔵マイコンのメモリ容量も大容量化しています。そのため製造ラインではフラッシュメモリへの書き込み時間の増加が問題となっています。また、一つのECUに対して複数のフラッシュデバイスが搭載されている場合は、プログラマ-ECU間の接続を切り替えてプログラムの書き込みを行っていることも珍しくありません。
このたび販売を開始する『NETIMPRESS avant』は、大容量化するフラッシュメモリ内蔵マイコンに対応するため、従来の4倍※の通信ボーレートを実現し、最大40Mbpsでの書き込みを実現しました。また、2chのプローブコネクタを装備しており、複数デバイスを搭載するECUにプローブケーブルを切り替えることなく、シーケンシャルに書き込みを実行することが可能となりました。
※当社従来製品NETIMPRESS nextとの比較
株式会社DTSインサイトは、1996年にFlashプログラマ『AF200』を発表以降、生産現場で培ったノウハウとお客様からのご要望をフィードバックした製品となる、Flashプログラマ「NETIMPRESSシリーズ」を開発しました。「NETIMPRESSシリーズ」は、オンボードFlashマイコンプログラミングツールとして国内トップクラスのシェアを有しており、多くの国内大手ECUサプライヤー様、車輌メーカー様にご使用いただいています。今回の最新機種『NETIMPRESS avant』は、車載ECUへのプログラムの書き込みを高速化することにより、さらに生産性向上・利便性向上に貢献できると確信しています。
【 NETIMPRESS avant の概要 】
特徴
汎用性:
- SDカードに対して定義体ライセンスを追加することで、1台のプログラマで各種フラッシュデバイスへのプログラミングが可能
- プローブケーブルは本体に対してロジックライセンスを追加することで、様々なプログラミングインターフェースを拡張することが可能
- CAN/CAN-FD用プローブケーブル(PHX410)にて、CAN/CAN-FDによるEOLでの利用が可能
高速性:
- 高速プログラミングインターフェース搭載 最速40Mbps
- PC-プログラマ間のGigabit Ethernet通信による高速ファイルダウンロードを実現
- SDカードへの高速アクセスによりプログラミング時間の短縮を実現
- SDカード内での品種フォルダ切り替え時間も既存機種から大幅に短縮
数μs/1測定点(1測定点=32bitデータ)の速度でのモニタが可能
※誤りがありましたので削除させて頂きます。
信頼性:
- 32Gbyteの大容量・高速データストレージ(専用SDカード)を採用
- プローブ差動通信を採用し、最長10mでのプログラミングを実現。ノイズ耐性を強化
拡張性:
- データ暗号化機能を搭載
- ターゲットインターフェースを2ch搭載。基板上の複数のフラッシュデバイスに対し、接続を変えずにシーケンシャルなプログラミングが可能
- 操作パネルは4個の上下左右キーと5個の操作キーを採用し、操作性を向上
- バーコードリーダー接続用RS-232Cインターフェースを搭載し、バーコードによる品種切り替えが可能
- Digital I/Oインターフェースを搭載し、ライン設備との連携制御がスタンドアロン運用で可能
- ライン制御ソフト開発向けDLL SWX610を提供
スタンドアロンオペレーション イメージ
プログラマに接続されたバーコードリーダー(BCR)で基板上のバーコードを読み取り、プログラマに挿入されたSDカード内の品種フォルダを自動的に切り替えます。プログラマに接続されたDigital I/Oケーブルで、ライン設備からのスタート信号を受信しプログラミングを開始します。プログラミング完了後、OK/NG判定をDigital I/Oケーブルを通してライン設備に送信することが可能です。また、Digital I/OのScript選択I/Oを利用して、8bit 256パターンの品種切り替えも可能です。
PCオペレーション イメージ
PCに接続されたバーコードリーダー(BCR)で基板上のバーコードを読み取り、ユーザPCアプリに接続された複数台のプログラマに対して、品種フォルダの切り替えを行い、複数のフラッシュデバイスに対して、同時にプログラミングを行います。インサーキットテスターやファンクションテスターなどの設備と連携が可能です。ログファイルの保存も可能ですのでトレーサビリティ管理にも適しています。
2ch プローブケーブル
NETIMPRESSS avantはプログラミングインターフェースを2ch搭載していますので、メインマイコン・サブマイコンが搭載されている基板に対して、ライン設備内でのリレー切り替え無しで、シーケンシャルにプログラミングすることが可能です。
プログラミング時間比較
デバイス | 容量 | プログラミングI/F | コマンド | NETIMPRESS next従来モデル | NETIMPRESS avant新モデル |
---|---|---|---|---|---|
デバイスA | 4Mbyte | シリアル | EPR | 48秒 | 34秒 |
デバイスB | 16Mbyte | JTAG | EPR | 94秒 | 74秒 |
EPR:Erase(消去)・Program(書き込み)・ReadVerify(ベリファイチェック)の一連動作
PC-プログラマ間通信速度
操作 | ファイルサイズ | NETIMPRESS next従来モデル | NETIMPRESS avant新モデル |
---|---|---|---|
オブジェクトダウンロード(バイナリデータ) | 8Mbyte | 46秒 | 6秒 |
オブジェクトダウンロード(Sレコードデータ) | 23.5Mbyte | 166秒 | 13秒 |
YIMフォルダダウンロード | 10Mbyte | 80秒 | 6秒 |
株式会社DTSインサイト概要
見えないものを“可視化”する お客さまのニーズを“かたち”にする
株式会社DTSインサイトは、横河ディジタルコンピュータ株式会社、アートシステム株式会社、一部上場企業である株式会社DTSの組込み関連事業を統合し、2017年4月1日、DTSグループの一員としてスタートしました。
社名のインサイト(insight)には、「洞察力」「物事の本質を見抜く力」を磨くことで、技術やノウハウを最大限活用し、お客様に最高のサービスを提供するという想いを込めています。
これまでご提供してきたマイクロコンピュータや周辺システムの設計、開発に関わる事業に加え、車載分野/組込み分野の開発ツールやシステム・ハードウェア・ファームウェア開発、医療分野における計測制御システム、各お分野にける受託開発など、最先端の開発現場におけるお客様のビジネスを、幅広くサポートしてまいります。
私たちDTSインサイトは「本質を見抜く力」で、今後さらに発展進化を続けるIoTの世界に向けたサービスを実現するとともに、DTSグループの幅広いサービスでお客様に高付加価値のソリューションを提供してまいります。
Our insight, your value
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