受託開発を経験したことで
自分たちの開発した
プロダクト製品の重要さを知る

開発マネージャー

1999年入社

進化するシステムに対応した開発が苦労でもあり面白さでもある

私がプロダクト開発で携わった製品は「adviceシリーズ」や「TRQerシリーズ」といったデバッグツールです。これらのデバッグツールは、組み込み機器のプログラムが正常に動作しているかを検証していくためのツールで、使われるシーンとしては、例えばスマートフォンなどの通信機器に使われている組み込み機器のOS、いわゆる「組み込みOS」がどのように動作しているのかを計測するケースなどがあります。最近はスマートフォンの組み込み機器プロセッサがシングルコアからマルチコアを採用するケースが多くなり、機器の構成が複雑になってきているのですが、こういった状況にも対応できるデバッグツールを開発していくことに関わってきました。

先ほど話したスマートフォンなどは進化のスピードが著しく、当然マルチコアになることによって、スマートフォンを構成するシステムも大きく進化しています。そのシステムのひとつひとつ、例えばマルチコア自体のデバッグやそのプロセッサに実装されるOSのデバッグなど、それぞれに対応していかなくてはならないのですが、新しい機器つかったシステムばかりなので、私たちも「どのような動作をするシステム」なのか、知識が一切ないところからデバッグツールを作っていくのです。

これがなかなか大変なところで、例えば「adviceシリーズ」のICEデバッグツールなどは、そのICEデバッグツールに関するノウハウは十分にありますが、デバッグをおこなう組み込み機器に関する情報がないので、「どう動いているかわからない」というところから「それを可視化しよう」、「じゃあ可視化するツールをどのようにつくる?」、といったように問題解決のための課題が次から次へと出てくるのです。辛いところでもありますが、これがこの仕事の面白いところでもありますね。

プロダクト開発と受託開発の両輪が強み

ずっとプロダクト開発の話をしてきましたが、実は現在は受託開発がメイン業務です(笑)。入社してから10数年は「TRQerシリーズ」などの開発を担当し、5年ほど前からが受託開発となりました。プロダクト開発から受託開発への異動は会社の思惑もあってのことだったのですが、私自身は「受託開発の現場を経験してよかった」と思いました。プロダクト開発を担当していると、クライアントの要望に向き合うことがあまりないのです。「開発スケジュール」「コスト感」など、仕事に関するお金の流れや時間・人の流れを意識する必要のある受託開発の現場は新鮮でしたし、勉強にもなりました。あと、受託開発をおこなう際に私たちが開発したプロダクト製品を使わないと受託開発ができないという場面あったのですが、私たちの製品がものづくりにいかに重要かということを実感できたことはよかったと思います。
プロダクト製品開発と受託開発はそれぞれでなければ経験できない業務があるので個人的にはどちらも経験した方がよいと思っています。もちろんスキルがないと、ものづくりはできないのでそこは当社もちゃんと教育制度などの環境を用意し、スキルアップを手助けできるのですが、得たスキルを使ってクライアントにとっての開発環境に思いを巡らすまでの思考的転回も必要だと思います。

当社の強みは…働く環境という意味が強いですけど、業務の幅が広い、すなわち楽しめる幅が広いということじゃないかなと思います。ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアの開発に携われる。そしてツールメーカーとしての顔があっての受託開発なので、私自身は、当社のツールがあるがゆえに頼もしく仕事ができる、と思っています。これは仕事の幅がすごく広いということで、他社にはあまりないのではないでしょうか。

わがままがいえる環境をつくっていきたい

個人的な仕事への思いなんですが「チーム感」というのが好きです。誰かと仕事をして頼ったり、頼られたり…ただ、ひとりきりだと辛いので、誰かと一緒にわがままをいえる環境で仕事がしたいと思っています(笑)そういう環境って自分から意識しないと難しいと思うのですが当社はこういう「わがままな人間」を受け入れてくれる空気感はあると思います。仕事を義務感だけじゃなくて、一緒に楽しく前を向いていくような仲間、つまり「チーム感」は大事にしたいですね。

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