[RISC-V技術ブログ連載第13回] SiFive最新リリース HiFive Unmatchedボードのご紹介⑨ ~HiFive Unmatched OS対応状況~

SiFive技術ブログ・アイキャッチ画像 SiFive RISC-V Core IP

1.はじめに

 本技術ブログを開始しておよそ1年、そしてDTSインサイトがHiFive Unmatchedボードの販売を開始してちょうど半年が経ちました。半導体不足の影響により発売開始時期が遅れるアクシデントもありましたが、現在多くのお客様にHiFive Unmatchedボードをご評価いただいており、様々なブログやSNS等でも動作報告を見かけるようになりました。対応OSの数も増えてきており、HiFive Unmatchedボードをさらにご活用いただくことを期待して、今回のブログでは現時点のHiFive UnmatchedボードのOS対応状況について、改めてまとめてみました。

2.HiFive Unmatched OS対応状況

 HiFive UnmatchedボードはRISC-V PCと銘打っていることからも、デスクトップPCのように使用できる点が大きな特徴です。今回、そのような用途向けのOSであるLinuxを対象にHiFive Unmatched対応状況を調べてみました。手軽に評価が行えることを重視し、以下の基準を満たすOSを調査しました。

  • オープンソースであり手軽に入手可能である
  • すぐに試せるOSのバイナリイメージが提供されている
  • インストールガイドが用意されている

2.1.Linuxディストリビューション

 今回、実際に動作を確認したLinuxディストリビューションについて説明します(※1)。

 ※1 2021/12/21現在の情報です。

① Yocto/OpenEmbedded
 SiFiveがメンテナンスしており、”Freedom U SDK”という名称でGitHubにて提供しています。月に一回程度の頻度でバージョンアップが行われています。HiFive Unmatchedボードを購入するとついてくるmicroSDカードに入っているOSも、このFreedom U SDKです。とても簡単にLinuxの動作確認を行うことができます。市販のビデオカードを用意すれば、以下の画像のようにデスクトップ画面を表示することができます。

Freedom U SDKのデスクトップ画面

参考URL:
https://github.com/sifive/freedom-u-sdk
リリースバージョン:2021.11.00

② Ubuntu
 2021年6月にCanonicalよりHiFive Unmatchedの正式サポートが発表されました。Debian系に近く、またWindowsに近い操作性のため、初心者にもやさしいOSとされています。現在、サーバー版のイメージが入手可能です。市販のビデオカードを用意し、パッケージを追加することでデスクトップ画面を表示することができます。

Ubuntuの起動画面
Ubunutuのデスクトップ画面

参考URL:
https://discourse.ubuntu.com/t/installing-ubuntu-21-04-on-the-hifive-unmatched/22456
リリースバージョン:21.10

③ Debian
 元々UbuntuはDebianから派生していることから、Ubuntuと非常によく似たOSです。Ubuntuよりも軽く、低スペックなマシンでも動作できる点が特徴です。以下のようにDebianの起動を確認することができました。

Debianの起動画面

 デスクトップ画面については、必要となるパッケージの追加は一通りできたものの、OS起動時のビデオカード・ドライバーの初期化で失敗してしまいました。別途改めてチャレンジしようと思います。

参考URL:
 https://wiki.debian.org/InstallingDebianOn/SiFive/HiFiveUnmatched
リリースバージョン:Bookworm ver.12

④OpenSUSE
 OpenSUSE(オープンスーゼ)とは、元々はSUSEが開発するSUSE Linuxという名前のものでした。安定性と使い勝手の良さが特徴のOSです。SDカードにU-Boot、USBメモリにOpenSUSE本体を書き込み、U-Boot起動後USBブートの指定をすると、以下のようにOpenSUSEの起動を確認することができました。

OpenSUSEの起動画面

手持ちのビデオカード用に対応したドライバーが見つからなかったため、ディスプレイ表示は確認できませんでした。

参考URL:
 https://en.opensuse.org/openSUSE:RISC-V
リリースバージョン:Tumbleweed ver.20211214

2.2.おまけ

・FreeBSD
 とても歴史のあるUnixライクなオープンソースのOSです。Linuxではないのですが、比較的簡単に起動の確認ができましたので、載せることにしました。SDカードにU-Boot、USBメモリにFreeBSD本体を書き込み、U-Boot起動後USBブートの指定をすると、以下のようにFreeBSDの起動を確認することができました。

FreeBSDの起動画面

こちらも手持ちのビデオカード用に対応したドライバーが見つからなかったため、ディスプレイ表示は確認できませんでした。

参考URL:
 https://wiki.freebsd.org/riscv/HiFiveUnmatched
リリースバージョン:14.0

3.まとめ

 いかがでしたでしょうか。すでにHiFive Unmatchedボードへ数々のLinuxの移植が実現されており、さらに手軽に試す環境が整ってきている点がお伝えできたとしたら幸いです。なお、日本のITコンサルティング企業であるフューチャー社は、米国AB Open社と共同でHiFive Unmatchedボードを用いた独自のRISC-V PCを構築し、こちらのブログにてその経緯やRISC-Vに対する思いなどを綴られています。

 このようにHiFive Unmatchedボードを用いた独自のハードウェアやソフトウェアを構築する企業がこれからもたくさん現れることを期待しています。
 2021年のRISC-V技術ブログはこれをもって終了です。来年もまた新たな気持ちでRISC-Vを盛り上げていきたいと思いますので、どうぞお付き合いのほどよろしくお願いいたします!

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   support-sifive@dts-insight.co.jp

 また、本記事でご紹介しているHiFive Unmatchedボードは、DTSインサイトから日本の企業様向けに販売しております。大変好評をいただいておりますので、お求めの際はお早目のご連絡をお待ちしております。

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