汎用・高速フラッシュオンボードプログラマ NETIMPRESSシリーズ

【信頼性】
現場の支援を積み重ねた実績

弊社のNETIMPRESSは、マイコンの内蔵ROMにフラッシュメモリが採用された当初から開発・生産向けのオンボード・フラッシュプログラマ製品として20年以上の生産販売してまいりました。
長年にわたり開発・生産設備財としてシステムの安定稼働に努め、多くのお客様にご採用を頂いております。

【高速化の追従】
大容量化から書き込み速度の向上へ

半導体のプロセス進化によって処理性能と内蔵メモリの大容量化が実現され、大容量化したメモリに書き込み性能要求は、より短時間にデータ転送するために通信機能も進化を遂げてきました。
NETIMPRESS製品は、ターゲットマイコン通信性能の高速化に追従し、更にホストの接続インターフェースもGb-Ethernetに対応し、今後も書き込み時間の短縮に貢献いたします。

【生産ラインの親和性】
効率的な設備、多様性・汎用性を重視

弊社のNETIMPRESS製品を多くの生産ライン現場に提供してきました。
導入後のお客様から高い満足度とご評価を頂き、以下の特長より弊社製品のご継続利用いただいております。

  • 設備の継続、有利な汎用性
  • ハードウェアを共通化し、異なるマイコンベンダー、マイコン製品種別などの固有情報を定義して専用ソフトウェアに分離しました。
    導入後の設備を長くご利用を頂くために、汎用化設計を施しました。

  • 生産段取り替えの時間短縮化
  • プログラマに装備したファイル管理媒体の活用により、生産ロット切り替え毎に設定するプログラム環境の情報ダウンロードが不要です。

  • 生産管理のための多様な拡張機能
  • 実装基板に付与された製造管理情報(QR・バーコード)を認識してプログラミング品種選択が可能。 本体に拡張された入出力信号の仕組みにより検査治具の連携が容易。(デジタルIO制御)

【セキュリティ対応】
製造現場におけるデータ保全

データの改ざん・漏洩は製品製造時でも外部攻撃の脅威にあるとされています。 当社の製品は、製品に書き込むオブジェクトを暗号化し、ターゲット書き込みの直前に複合化するセキュリティ対策を施しました。
弊社製品に付随する記憶媒体SDカードは、製品のオブジェクトデータを保存しますが、情報漏洩防止として暗号化したデータを保存しています。万が一に盗難された場合でも、情報漏洩リスクは最小限に抑えられます。
またマイコン内部にもセキュリティ機能が強化されており、出荷直前に製品個別の暗号キーの書き込みにも対応しています。

フラッシュマイコンの書き込み方法とは

最近のほとんどのマイクロコントローラの内蔵ROM(Read Only Memory:不揮発性メモリ)にはフラッシュメモリ(Flash ROM)が搭載されています。Flash ROM が内蔵されているマイクロコントローラを「フラッシュ内蔵マイコン」や「フラッシュマイコン」と呼ばれています。
多くのフラッシュ内蔵マイコンが採用しているFlash ROMプログラミング手順を以下にご紹介します。
一般的なフラッシュ内蔵マイコンでは、マイコンのリセット解除後のモード端子状態によって「ユーザー動作モード」と「フラッシュメモリプログラミングモード(消去/書き込み)」の実行動作が選択されます。 フラッシュメモリプログラミングモードを選択すると内蔵Boot-ROM(書き込み専用プログラム)が動作し、マイコン周辺の通信インタフェース(SCSIなど)を経由するFlash ROM プログラミングの専用プロトコルが有効となります。

プログラマ接続と制御方法

フラッシュプログラマ(ROMライター)は、ターゲットに実装されているマイコンのリセット端子とモード端子の制御を行い、フラッシュメモリプログラミングモードを有効にします。

フラッシュメモリプログラミングモードを選択されたフラッシュ内蔵マイコンは、マイコン周辺通信インターフェースに接続されているフラッシュプログラマとマイコン固有のプログラミング専用プロトコルによって通信回線を確立します。
その後に、フラッシュプログラマによるプログラミング制御(消去・書き込み)を実行します。

また、ユーザーモード状態でも特定通信インタフェース(CAN)を利用したFlash ROMの一部エリア(データ領域など)を部分的に書き換えることも可能です。

Flash ROMプログラミングの活用シーン

Flash ROM「オンボードプログラミング方式」の活用は、開発や生産ラインの三現主義(現場・現物・現実)でフラッシュメモリの課題を解決するには有効な手段です。 「オンボードプログラミング方式」ならば、製品開発時では容易に現物チューニングが瞬時に実行できる、ソフトウェア欠陥が緊急に発生した場合でも出荷直前までデバッグ・検証が続けられる、などの開発や生産現場の負担軽減に期待ができます。

自動車のECU製品では、車両システム製品の機種・グレード・仕向け地毎のソフトウェア要求仕様(SRS:Software requirements specification)に応じてFlash ROMにプログラミングする内容が異なります。ECUの製品製造は、SRSに準じてプログラミングされたフラッシュ内蔵マイコンを搭載する必要があります。 部品実装後のマイコン内蔵Flash ROMに書き込む「オンボードプログラミング方式」ならば柔軟な対応が期待できます。ECU製造ロットのSRSを変更する場合でも、出荷直前まで製品対応の先延ばしが可能です。この方式ならば不要な在庫を管理する必要がなく、生産効率向上に貢献を致します。
こうしたメリットを享受するためには、フラッシュ内蔵マイコンがボードに実装された状態でプログラミングを行う「オンボードプログラミング方式」の採用が不可欠です。

オンボードプログラミング方式のメリット

生産ラインでは、部品供給のリードタイム短縮、製造原価のコストダウン、余剰在庫の削減、派製品製造の効率化などの課題があります。
以下に、生産ラインにおけるオンボードプログラミング方式が有効な手段であるメリットをご紹介致します。

ハードウェアは共通、固有情報をソフトウェアに定義した汎用化設計
(開発・生産現場に優しい設備資産)

NETIMPRESSシリーズは共通部と固有部を分離した汎用タイプのフラッシュプログラマです。固有部をソフトウェア化し、追加が可能なライセンスファイルに致しました。
固有部ライセンスは、マイコン内蔵Flash ROMプログラミングに関する固有情報、ターゲットに依存する通信インターフェースのロジック情報を定義したソフトウェアライセンスです。お客様の製品開発・生産に応じて固有部ライセンスを追加することで、新規採用のマイコンプログラミングに対応することが可能となります。

汎用プログラマの固有部ライセンスとは

  • 定義体:
  • 各社フラッシュプログラミングプロトコル
    (通信用ファームウェア)

  • プローブロジックライセンス:
  • 物理インターフェースに対応した
    ロジックファームウェア

汎用のハードウェアをベースに、固有のライセンスを追加することで対応デバイスを拡張することが可能です。ハードウェア設備資産が共通となるため、少量多品種に対応する運用コストが抑えられます。

専用保存媒体(SDカード)による製造ラインの生産性UP

NETIMPRESS シリーズでは、オンライン、スタンドアロンでも高速書き込みを可能にするために、プログラミング環境を専用SDカードに保存しております。SDカードの専用フォルダ(拡張子YIM)に、書き込み対象毎のプログラミング環境が保存されます。

生産ラインの現場や開発現場でのフラッシュ内蔵マイコンのFlash ROMプログラミングする作業は、フォルダ指定しプログラミング実行を開始するだけで完了します。専用保存媒体(SDカード)によって、生産ロット開始時に生産管理サーバ上の設備設定情報から製品のプログラミング環境をプログラマに設定するためのダウンロード作業が不要となります。生産ロット切り替え時の段取り替えは、SDカードのフォルダ指示変更だけで、わずか1秒で生産ロットの準備が完了致します。
専用SDカードのメモリ容量は最大で32GB(※)までを対応しております。 (※保存可能なYIMフォルダは2048個)

オンボードプログラミング方式のメリット

専用SDカードのプログラミング環境を活用するシーン

セキュリティ対応

端末機器でも悪意のある第三者によるデータの盗難、改ざんのリスクは否定できません。安全な環境で情報運用を頂くために、NETIMPRESSシリーズはセキュリティを強化しました。


オブジェクトファイルを保護するセキィリティ対策として、自動的にファイルを暗号化する機能を搭載しました。搭載のSDカードに保存されるオブジェクトファイルは外部から不正なアクセスが出来ない仕組みになっております。

SDカード単体を持ち出されてもファイルは暗号化されています。プログラマ本体とSDカードが実装された状態で、ターゲットのマイコンにプログラミングする際にオブジェクトファイルが複合されます。

複雑なファイル管理のセキュリティの操作は不要です。このセキュア環境は、ご利用者の負担が少ないNETIMPRESSシリーズ(avant/acorde)の暗号化モードでご利用を頂けます

製品ラインナップ

関連製品

旧製品(販売終了製品)