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アダプティブクロックとは何ですか? RTCKはどのように使われる信号ですか?

【質問】
アダプティブクロックとは何ですか?
RTCKはどのような信号ですか?

【回答】
アダプティブクロッキングモード(アダプティブクロック)は、ARMコアのICE接続において、ターゲットMPUの動作周波数にあわせて、ICEのJTAG通信周波数をダイナミックに追従させる機能です。
主に、ARMソフトウェアマクロコアを使用したMPU(ASIC)で使われています。
多くの場合、アダプティブクロッキングモードを使用するARMソフトウェアマクロコアMPUでは、その内部においてJTAG-ICEからのTCK入力信号をシステムクロックでフリップフロップ2〜3段ほどでラッチし、そのラッチ出力信号をRTCKとして端子出力する仕組みになっています。

ICEが送信したTCK信号に対して、ICE側ではRTCKの応答を検出して、次のTCK(通信データ)を送信する仕組みになりますので、ターゲットMPUの内部クロックが動的に変化するようなシステムの場合、アダプティブクロッキングモードを利用することにより、そのときのターゲットMPUの動作周波数で応答できる最大のJTAGクロック周波数でJTAG-ICEとの通信が可能となる利点があります。
ターゲットMPUの動作周波数が大きくなると、TCKに対するRTCK応答が早くなり、通信速度が向上します。

逆にアダプティブクロックを使用しない場合、ICEはターゲットCPUがもっとも遅いときに通信可能なJTAGクロック周波数固定となるため、ターゲットMPUの動作周波数が大きくなったにもかかわらず、ICE接続のパフォーマンスが悪いままとなります。
また、ターゲットMPUの動作周波数にかかわらず、ICE側のJTAGクロック周波数で一方的にデータを送ることになりますので、アダプティブクロッキングモードと比べると、多少信頼性が劣る(エラーが発生しやすい)場合があります。
備考
更新日:2014/09/19

 

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