adviceLUNA / TRQer サポート

【エラー】スティッキーエラーが発生しました

【適用範囲】
ARM Cortex

【エラーメッセージ】
ICE Error No.f56: スティッキーオーバーランエラーが発生しました
ICE Error No.f58: スティッキーエラーが発生しました。ターゲットをリセットしてください
ICE Error No.f59: スティッキーコンペアエラーが発生しました

【内容】
このエラーは、Cortexコアでのみ発生するエラーです。
CoreSight回路へのアクセスでエラーが発生し、MPUがデッドロックしています。

【原因】
CortexコアのエラーフラグとしてDPのCTRL/STATレジスタのSTICKYERRビットがあります。
ICEはRESETコマンドやメモリアクセスなどの処理でエラーを確認するため、STICKYERRビットのチェックを行います。
チェックにより、STICKYERRビットに 1 がセットされていた場合に発生するエラーです。

【解決策】
・「JTAG/SWDクロック」で設定の周波数が高い可能性があります。
→メニュー[MPU] - [MPU固有設定] - [ユーザーシステム]の「JTAG/SWDクロック」を下げてご確認ください。
1MHzに設定後、再度確認してください。
解消した場合は、少しずつ高速に設定し最速の値を設定ください。(最大10MHz〜20MHz程度)
・アクセスが行えない領域をダンプした場合に発生します。
→該当する領域のメモリダンプを行わないようにしてください。
・ Memory Protection Unit をON にしている場合、どのリージョンにも属さないアドレスへアクセスすると上記エラーが発生します。
→リージョン0 は必ず全アドレス空間をカバーするように設定してください。
・ デバッグ中にMPU がスリープしてしまった可能性があります。
→MPU へ供給される電源、クロックを確認してください。

【注意】
本エラーが発生した場合、以降のICE操作は正常に実行できません。
下記を参照していただき、再初期化を行ってください。
adviceLUNAでは固有部マニュアルの「25.1 ICE・ユーザーシステムの再初期化」をご覧ください。
adviceLUNA IIでは固有部マニュアルの「26.1 ICE・ユーザーシステムの再初期化」をご覧ください。

【関連項目】
 スティッキーエラーが発生しました (Cortex-M系)

備考【事例】
・メモリ編集ウィンドウでメモリ内容を表示していたり、ウォッチウィンドウにポインタなどの変数を登録している場合は、ステップ実行やGO実行でブレークした際、に更新が行われます(ブレーク時更新が有効な場合)。
MMUによるデマンドページング等で登録アドレスがアクセスが行えなくなった場合に発生する可能性がありますので、その際はメモリ編集ウィンドウやウォッチウィンドウをを閉じてください。
更新日:2020/06/17

 

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